要旨
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前号で「R&D生産性の指標と実践」を解説したが、本号ではその生産性指標を計るために不可欠である「技術体系の構築と分析」を解説する。次号では技術体系を基にした「技術ポートフォリオの実践」を解説する予定である。
技術経営つまり、技術をマネジメントする上で重要なことは、自社の保有技術あるいは利用技術の現状を知ることである。それは、技術の現状を詳細に知ることが目的ではなく、その技術の現状を基に技術を如何に経営に生かしていくかという視点で考えることが重要である。
自社の技術の全体像を把握しておくことは重要であるが、技術の全体像把握を実現するには大変な労力が必要とされる。また、技術部門、開発部門、研究部門の技術者の技術に対する思い入れが、その全体像に大きな影響を与えることが多い。結果として、経営にとっての判断に齟齬が出てくる場合もある。
本稿では、技術体系の構築とその分析について事例を基に解説する。
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