要旨
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最終製品として具象化されるプロダクト・イノベーションとは異なり、生産工程におけるプロセス・イノベーションは、顧客から必ずしも見えないために注目されることが少ない。しかし、素材型産業においてその重要性は大きな位置を占める。本稿では、川崎製鉄が主体となって開発した大型高炉改修技術「大ブロックリング工法」の事例を取り上げる。製鉄業の中心ともいうべき高炉は、一定期間操業すると長期の操業停止を伴う改修工事が必要とされる。工事による生産および経営上の損失を最小化することは重要な課題である。こうした状況に対して、プロセス・イノベーションが組織内部で始まり、成果として結実するまでの組織的プロセスを明らかにする。
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