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著作分類 IIRケーススタディ
著者 江藤学 : 木村めぐみ
論文タイトル 地域イノベーションの事例研究(1) 夕張市におけるズリ(石炭採掘廃棄物)山の再生事業
機関名 一橋大学イノベーション研究センター
ナンバー CASE#17-01
出版・発行年月 2017/01/19
要旨 夕張市におけるズリ活用事業は、①地域が抱えている問題の解決を目的に、②地域が有する資源と、③地域の人・組織のアイデアとスキルを活用することによって、④地域で新規に創造された事業であり、⑤自治体や国からの政策的支援を受け、⑥経済効果が期待でき、⑦日本全国の地域、国、企業、その他非営利組織などに示唆を与える事例である この事業の中心となるのは、石炭の生産や製品化のプロセスで生じた廃棄物から、石炭を採取し、製品化して、販売するビジネスである。炭鉱のまちに危険な状態で放棄された特有の資源(ズリ)を、地元企業(北寿産業)が活用して、そこから事業利益を上げることによって、本来コストをかけて管理すべきズリ山が、利益を生みつつ消費されるため、市にとっては、防災対策だけでなく、歳入までを期待できるプロジェクトとなっている。 ズリ活用自体は、夕張市内でも新しい試みではないし、最先端の技術を開発したり、導入しているわけでもない。しかし、人口減少や高齢化の観点で日本平均に先行し、財政破綻に見舞われた自治体が、再建途上に税収をできるだけ使わない手法で、新たなビジネスを地域に生み出したという点で、地方創生という国全体の課題について考えるにあたって最適な事例の一つである。
備考
参考URL
ラベル 地域イノベーション, 政策のための科学
登録日 2017/01/19

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