要旨
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全自動衣類折り畳みロボット「ランドロイド」を開発・製造するセブン・ドリーマーズ・ラボラトリーズは、2011年に創業されたきわめて新しい企業である。創業者の阪根信一は、祖父・父ともにスタートアップ経験者という企業家家族の出身であり、アメリカで博士号を取得した経歴もある。この企業がユニークなのは、父親の経営する企業での修業から始まりスピンアウトしたことである。本稿では、セブンドリーマーズのファミリービジネスを起点とした創業経緯と経営資源動員のプロセスを、創業者の阪根とともに考察するものである。世の中に存在しないものをコンシューマー向けにゼロベースで開発・製造し、世界に愛されるブランドをめざす、という同社の高い志と夢にかける企業のあり方から、今の日本が学べることは多いだろう。
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